セオリー・オブ・チェンジ(Theory of Change)案を素材にディスカッションして考えた2つのこと
あいちコミュニティ財団が作成している「セオリー・オブ・チェンジ2020」。
初めての一般公開型検討会に参加しました。
■Theory of Changeとは
セオリー・オブ・チェンジとは、直訳すれば、「変化の理論」。
色んなところがその説明をしているけれど、例えばCenter for Theory of Changeによる整理はこちら。
達成したい最終的なアウトカムやミッションに向けて、ステップを捉えながら、因果関係を体系的に整理。図式化などの方法で、変化のポイントが何かを説明する点が特徴です。
〈リンク先に掲載されていた、最終ゴール考えないでアクション始めるととこうなっちゃうよ、の絵〉
ロジックモデルの場合は、ロジックツリーや表形式で表現されることが多いですよね。
ですがセオリー・オブ・チェンジは考え方を模式図(場合によっては絵など)の形式で整理することが多いかなと。
先に紹介したCenter for Theory of Changeでは、TOC(Theory of Change)を6つのステップで説明しています。
「This example consists of six steps」(↓それぞれリンクに飛びます。)
- Identifying long-term goals
- Backwards mapping and connecting outcomes
- Completing the outcomes framework
- Identifying Assumptions
- Developing Indicators
- Identifying Interventions
またAspen Instituteは、「The Community Builder’s Approach to Theory of Change -A PRACTICAL GUIDE TO THEORY DEVELOPMENT」というテキストを公開しています。
(↑PDFのテキストにリンクしています。)
■あいちコミュニティ財団の場合
今回の「検討会」は、作成途中のTOCを、あいちコミュニティ財団に関心を持って下さる皆さんにシェアし、ご意見を頂く場として開催されました。
私自身は、このTOC作成過程には関わっておらず、一参加者として会に参加。
秋にはまた別途、東京と名古屋で、あいちコミュニティ財団主催のセオリー・オブ・チェンジに関連したセミナーを開催したい、との相談を受けており。こちらも事前勉強のつもりで、検討の場を見せて頂くことにしました。
検討会では、まず「事務局案」として作成したTOCをご紹介。
事務局案はこちらから。
その後、グループに分かれてTOCについてディスカッションをしました。
〈まずは資料の読み込みから〉
私のグループには、なんと「親子で参加しました」というお父様&お嬢様のお姿も!
お嬢様は18歳とのことで、思わず「日曜はメモリアルな選挙に行けるね!(初めての18歳選挙権!)」と盛り上がってしまいました(本題と関係なくてスミマセン・・・笑)
軽食もあり、和やかな雰囲気で進行します。
■それぞれが考えたことをアウトプット
時間が足りなくなってしまったので、事務局案への意見はA4にプロッキーで1人1枚にまとめ、事務局にプレゼントする形となりました。
毎度のごとく、書いたアウトプットと共に、おひとりお1人記念撮影もさせて頂いておりました。
(出口付近で事務局の皆さんがスマートフォンで撮影。)
◼︎検討会を通じて自分が感じたこと
自分が感じたことは、
●TOCの中に指標を設定するのであれば、その際に、その設定の妥当性を『どちら側から』考えるか
→ここでいう『どちら側』とは、「あるべき姿」なのか「できること」なのか、という意味です。
しかし台所事情や組織基盤の足りなさは常に頭をよぎる。そして「真にインパクトある成果」を作るためには一定の時間がかかる。
そのジレンマを認識するということに尽きるのかもしれない。ジレンマはジレンマとして認識(言語化)しておくべきだな、と。
●取組みのダイナミックさを真に表現できているか?
TOCは本来、長期的なゴールに向かって進んでいく上で影響する与件を考えた上で、変革を起こすコアな価値は何であるか、表現できるものだと思うのです。
しかしともすると、表現する内容は「私たちは○×をする」という行動の積み重ねになってしまいがちです。
TOCを作成する際には、起業家やそれを支える周囲が考える、ダイナミックな思考を表現するツールになっているか、という点をよくよく考えながら取り組まなければならないな、と。
そんなことを改めて感じました。
■今回お邪魔したカフェ
今回は新栄にあるカフェ、パルルで開催されました。
何だか落ち着く空間で、終わってからも財団スタッフとあれこれ話しておりました。
しかしね、まずはこのトライを始めたことが凄いと思うのです。
こういうのって、やってみないとわからないことも多いから。 なのでまずは身軽にトライトライトライ。
東京での仕事を終えてからの、ちょっと慌ただしい移動でしたが、やっぱり行って良かったです。
この先どうブラッシュアップされるか、楽しみです。