公益信託の限界を超える~キラ星部門、2017年度審査会でした!
◆キラ星部門、審査会でした!
昨日は2017年度のキラ星部門第一次公開審査会でした。
キラ星応援コミュニティ部門とは、「公益信託世田谷まちづくりファンド」の中にある、助成プログラムの1つです。
http://www.setagaya-fund.net
- 複数年助成
- 人件費利用が可能
- 100万円という、公益信託世田谷まちづくりファンドの助成プログラムとしては比較的まとまった金額を助成
- メンターによる伴走支援つき
という特徴があります。
◆今年度の申請
今回の審査会には、新規6件、継続1件の応募がありました。
審査の結果、本年度は何と!6件全てが一次審査会を通過、最終選考に進むことになりました。
キラ星部門始まって以来、最も多くの団体が、選考に通過したことになります。
◆最終選考に向けて、メンターとの伴走が始まります。
キラ星部門の最大の特徴は「メンターによる伴走支援」です。
最終選考に残った団体は、メンターからの「伴走(プロボノによるサポート)」を受けながら、第一次審査会で審査員から出された「宿題」をクリアすべく、試行錯誤の時間を過ごします。
◆キラ星部門のハイブリット性
キラ星応援コミュニティ部門は、これまでの世田谷まちづくりファンドの助成部門とは異なります。
具体的には
- 受託者が行う「公益信 託としてのファンド事業」に、
- ファンドの外部協力団体である「キラ星応援コミュニティ」が運営 する「メンター」という支援が加わる
全く新しい運営形態の助成部門です。
(詳しくは、「応募の手引き」のP2にある「受託者:三井住友信託銀行より」という部分をお読み下さい)
http://www.setagaya-fund.net/wp/wp-content/uploads/2017/07/seta_kiraboshi.pdf
公益信託は、信託契約の縛りもあり、自らが「主体」となって、「助成をする」以外の事業を行うことはできません。
その意味では限界もある存在です。
キラ星応援コミュニティ部門は、その先のコミュニティ財団設立も見据え、将来の世田谷のまちづくりを担えるグループを創出していくために始まりました。
その意味では、「公益信託の運営委員 会」としての任務範囲を飛び超え、「運営委員」が自主的に企画発案し、「公益信 託のファンド事業」とは別の独自の企画として、自ら時間を投下し、運営を行っているものです。
- 「公益信託世田谷まちづくりファンドとしての助成事業」(運営委員による審査)と
- 「公益信託の枠外の“応援コミュニティをつくる”というチャレンジ」
この2つをハイブリットに組み合わせ、取り組むのが、キラ星応援コミュニティ部門の面白さであり、挑戦なんだと思います。
(「公益信託の限界を超える」ことを許容して下さった銀行側の理解と英断にも、感謝せねばなりませんね。)
◆応援コミュニティを支える立場として
私自身は、昨年度まで、「運営委員」として、審査を行う側に座っていました。
3月末の任期満了による退任を受けて、今回の審査会は裏方として、運営をサポートする側に回りました。
私の役目は、運営委員である千葉さんが、「各チームへの宿題」をフロア全体に伝えやすいように、審査会で出た意見をその場で咀嚼し、文字にしてまとめること。
審査をする立場ではありませんが、この後の2か月の出発点となる大切な作業です。
審査する側の意図を汲み、団体側に理解しやすいように、メモとにらめっこしながら脳をぎゅっと使う2時間でした。
さあ、最終審査会までの2ヶ月間でどんな変化が産まれるか。
引き続き注目したいと思います。
●メンターシステムについても解説する、世田谷コミュニティ財団設立準備会主催のイベント「世田谷カレッジ第1夜 プロボノナイト」にも是非、ご参加下さい!
詳細はこちらから。
http://scf.tokyo/?p=772
水谷衣里