J.P.モルガン×ETIC.「ジャストラ!」キックオフセッションにてリサーチ結果の共有とファシリテーションを。
■J.P.モルガンとETIC.がタッグを組み「ジャストラ!」がスタート
NPO法人ETICが、J.P.モルガンさんのサポートを受けて始まったプログラム「ジャストラ!」
中小企業を対象に、地域の公正な移行(Just Transition)の具現化に向けた事業開発を、サポートするためのプログラムです。
プログラムの特徴は、4つ。
- 地域産業をけん引する中小企業が対象であること
- 地域社会における公正な移行の実現を後押しすること
- サスティナブルな事業創出に向けて、ビジネスプランの策定・支援を行うこと
脱炭素・環境配慮型ビジネスへの転換を目指す中小企業・団体を支えることが、大きな目的です。
■なぜJust Transitonなのか?
「ジャストラ!」の意味するところは、「Just Transition」です。
気候変動の影響が深刻化する中、脱炭素の流れは不可避です。しかし産業構造の急激な転換は、深刻な事態も生み出します。
自動車産業のEVシフトや、石炭火力産業からの再エネへのシフトなど、産業構造の転換は既に起こりつつあります。
またその途上で、多くの失業者が発生すること、未熟練労働者ほど、スキル転換が難しいこと、しわ寄せが大きければ、治安や政治的リスクにもつながるなど、地域社会そのものへのダメージも懸念されることなどが、広く言われています。
Just Transition(公正な移行)とは、脱炭素の流れを加速させつつも、包摂的な社会の形成を目指す試みだと言えます。
■「ローカル」で「中小企業から」公正な移行を志す、というチャレンジ
Just Transitionが必要なのは、何も巨大産業だけではありません。
実はトランジションの影響を受けるのは、地域の生活者であり、生活者が住む地域社会そのものです。
そうした問題意識のもと、今回の「ジャストラ!」プログラムでは、脱炭素を掲げ、グリーンへシフトしようとする地域の実践者と共に、サステナブルな事業の創出を目指しています。
■キックオフセッションにて、リサーチ結果の共有と全体のファシリテーションを
昨日はこのプログラムのキックオフセッションにて、
- 全体のファシリテーション
- リサーチ結果の共有
の2つの役割を務めました。
昨日のキックオフセッションで集まって頂いたのは、本プログラムに採択された11の地域とその支援者、総勢50名弱の皆さんです。
ファシリテーターとして、自分が目標としていたのは、
- セッションを通じて、Just Transitionの国内外の動向を知って頂くこと
- 同じ志を持ち、ローカルな現場で試行錯誤を続ける仲間として、採択者同士が出会って下さること
- これから始まる1年半を、より良く活かすための建設的な問いを、それぞれに持ち帰って頂くこと
でした。
地域に、そして事業に真剣に向き合う皆さんだからこそ持つ、中から湧き上がる独特のエネルギーの相互作用を、オンライン上でどうやったらつくりだせるかなあ、と考えつつ。
大人数のオンラインセッション、かつ長時間のファシリテーションでしたので、事務局のETIC.の皆さんと共に、かなりのエネルギーをかけ、準備をして臨みました。
結果、皆さんのサポートのおかげで、とても良い場になったように思います。
今回、ETIC.だけではなく、J.P.モルガンのリサーチチームとも一緒に調査を行うことが出来、その意味でもとても面白く・貴重な経験をすることができました。ご協力下さった皆さん・お声がけ下さった方々に感謝です。
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Just Transition、とても大切な概念なのだと思うのですが、日本での認知度はまだまだこれから。
ローカルな現場でもグリーンシフトを積極的に意義付け、チャレンジする人と地域をつくり、学びを重ねることが大切だと思います。
ジャストラ!を通じて出会った皆さんのPJが価値を生み出し、これまで以上にスポットがあたるようになったらいいな、そして昨日の場がその大事な一歩になれたらな、と思いながらの進行でした。