社会的インパクト投資フォーラム開催/日本の社会的インパクト投資市場は718億円と推計
社会的投資推進フォーラム2018、初日に参加して参りました。
2日連続のフォーラムの本フォーラム。
シリーズで開催されているものではありませんが、日本財団さんが主導する、社会的投資に関するフォーラムとしては2回目になるかなと思います。
前回も満員御礼だった記憶がありますが、主催者のひとつの社会的投資推進財団さんによると、今回もチケットは売り切れだったとか。
関心の高さを実感しますね。
午前の部では、この分野の世界的な牽引役であるコーエン卿も登壇されていました。
2/9には朝日新聞にコーエン卿のインタビュー記事の掲載も。
またGSGの小宮山委員長の基調講演、金融大臣や内閣官房まち・ひと・しごと創成本部の地方創生総括官などの政府からの登壇もありました。
Global Social Impact Investment Steering Group(旧G8社会的インパクト投資タスクフォース/自分自身も事務局側として毎回会合に参画させて頂いています)では、毎年社会的インパクト投資の現状を報告書にまとめています。
2015年の第1回目のフォーラムでは、こちらの冊子の作成に関わらせて頂きました。
「日本における社会的インパクト投資の拡大に向けた提言書」
本日公開となった「日本における社会的投資インパクト投資の現状2017」では、こんな記載が。
「日本の社会的インパクト投資市場は718億円に」
2014年は170億円、
2016年は337億円、
そして今年は718億円に到達したと推計とのことです。
2017年度の推計結果は、2016年度と比較して約2.1倍の成長となった。
この要因としては、社会的インパクト投資に取り組む機関の顔ぶれが広がったこと、2016年度よりも投資残高を増やした組織があること、2017年度に調査対象を拡大したこと、が挙げられる。
でも、ESG投資の市場規模は22.89兆ドルと言われていますから、それに比べればまだまだごく僅かな数値です。
個人的な予想として、ですが
この先は、
・2019年から始まる休眠預金
・高齢化の一層の進展と家族の単位の縮小がもたらす遺贈寄付
・共感型マネーとしてのクラウドファンディング
・副業・複業と働き方改革と共にある大プロボノ時代
が、ソーシャルセクターならびに社会的インパクト投資のあり方を変えていくんじゃないか、そう思っています。
その変化をコミュニティレベルで支えるのがコミュニティ財団ですし、
自分の生業=ソーシャルセクターの現場に伴走する政策提案やコンサルティング業ももっともっと仲間が増えていくはず。
そして、現場の団体、仲介者、資金提供者のエコシステムを作っていくことが何より大切、ですね。
民が描く社会課題解決と価値創造の姿を、もっともっと広げていきたいなぁ。そんな事を思ったフォーラムでした。
主催された社会的投資推進財団の皆さま、GSGの皆さま、笹川平和財団の皆さま、お疲れ様でございました。