渋谷のラジオ後編/エコロジーとデモクラシーを統合的に考える
隔月で担当している渋谷のラジオ。
前回お二人目のゲストはエコロジカル・デモクラシー財団 代表で、世田谷コミュニティ財団設立準備会、発起人の土肥真人(どひ まさと)さんでした。
「エコロジカル・デモクラシー」って、不思議な言葉ですよね。
解説によると、
自然を直すと社会が治る。
社会を直すと自然が治る。
そういう不思議な回路、
とのことです。
(エコデモ財団ウェブサイト:http://ecodemofund.wixsite.com/mysite)
放送では土肥さんに、こんなことをお聞きしました。
- エコロジカル・デモクラシーってなあに?
- 土肥さんがいつ、この言葉に出会い、どうして魅力を感じたのか
- どうしてこれを広げたいと思ったのか
- エコデモ財団って、どんな活動をしているのか。
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私なりの理解でいえば、
自然と社会は全く別の、切り離された存在ではなく、自然の中に社会があって、社会のなかに自然がある。
だから、その二つを切り分けて、別々に考えるのではなく、相関し合う、一つの存在として統合的に考えよう。
そんな思想なのかなと思います。
土肥さんとは、公益信託世田谷まちづくりファンドの取組み、そして世田谷コミュニティ財団設立準備会の数々のアクションをご一緒しています。
こちらは世田谷コミュニティ財団設立準備会のキックオフ会での一コマ。
この時も、最高にワクワクするワークショップを企画・実践して下さいました。
世田谷でのアクションをご一緒していることもあり、時折土肥さんがお勤めになっている東京工業大学の大岡山キャンパスまで自転車でお邪魔することがあります。
この写真を撮った日も、そんなお打ち合わせの日、でした。
たまたま東京工業大学の中の教室に置いてあった模型は、とある演習で東工大の学生の方がつくったもの、とのこと。
東工大の大岡山キャンパスを中心に、世田谷-目黒-大田の3つの区を抱く大地のでこぼこを、とてもリアルに見せてくれて、ついついじっくり眺めてしまいました。
そして、模型を眺めながら、私たちはこんな大地のでこぼこの上で、毎日笑ったり泣いたり、成功して喜んだり、小さなことで泣いたりしながら、せっせと暮らしているんだなあ、と思ったのでした。
自宅から東工大までの道順を指でたどりながら、そんな日々の思考となんだかとてもリアルに実感できて、改めて、社会と自然は切り離された存在ではないよね、と思った瞬間でした。
今回の放送で印象的だったフレーズのひとつが、私たちが人間らしい暮らしを営むためには、
「土地の知恵(Native Wisdom)と科学の知識(Science Knowledge )の両方が大切」というお話でした。
都市に住む私たちは、機能や知識でまちを捉えがちだけれども、まちには「住んでいる人しか知らない、住んでいるからこそわかる知恵」が確実に存在しているということ。
科学的な知識を大切にしながら、でもその場所に住む人たちが毎日積み上げている「土地の知恵」も大切に、まちのあり方を考えていく必要があるということだ、と、私なりに理解しました。
4月には、Design for Ecological Democracyの日本語訳書を鹿島出版会から出される予定とのこと。こちらも楽しみです。
(原著はこちら。The MIT Pressから。Amazonでも買えます。)
https://mitpress.mit.edu/books/design-ecological-democracy
https://www.amazon.co.jp/Design-Ecological-Democracy-MIT-Press/dp/0262515008
いつも明るくてエネルギッシュな土肥さん。そしてなんと!ラジオの後半では世田谷コミュニティ財団のことをリリックにした自作のラップも披露して下さいました!!!
渋谷のラジオの楽しい55分、みなさまぜひ、お聞きください。
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渋谷のラジオ 「渋谷社会部」
https://note.mu/shiburadi/n/n20d2824f7fda?magazine_key=m56e0af985766
パーソナリティ:株式会社 風とつばさ 水谷衣里
ゲスト出演 :エコロジカル・デモクラシー財団 代表、世田谷コミュニティ財団設立準備会 土肥真人さん
WEBページ:http://ecodemofund.wixsite.com/mysite
Facebook:https://www.facebook.com/ecodemo.fund/
番組内でかけた曲
・田我流「ANOHI」
・ルベン・ブラーデス「ダニー・ボーイ」
・スティング 「I WAS BROUGHT TO MY SENSES」