コミュニティ投資・社会的投資の未来を考えるラウンドテーブル/2020年とその先を見据えて
ETIC.さん主催のイベント「Social Impact for 2020 and beyond」。
第3部のアジェンダオーナーとして「社会的投資・コミュニティ投資」のテーブルをお預かりしました。
ご一緒したのは
- 日本取引所グループの須藤さん
- 社会的投資推進財団の工藤さん
- 経済産業省産業資金課で、次官・若手プロジェクトにも参加された足立さん
のお三方です。
今回、私はアジェンダオーナーとして、3つの問いを掲げました。
今回は「2020年とその先」が大事なキーワードだったわけですが。
振り返れば、
2000年代半ばから社会的事業の資金調達やソーシャルファイナンス分野を追いかけはじめ
2000年代後半には「ソーシャルビジネス」という言葉が中央でも言われるようになり
2010年代前半には、ベンチャーフィランソロピーやコミュニティ投資について実例が少しずつ産まれ
2010年代後半になって、”ソーシャルインパクト“という言葉が一気に注目を集め始めている
そして今日はその熱気や盛り上がり、関心の高さを感じるラウンドテーブルになりました。
担当させて頂いたセッションはなんと70人弱の方が参加。
イベント全体の参加者数は600人とのことでしたが、同じ時間帯に16のテーブルが準備される中で、70名の参加は最大勢力です。申し込みも一番に締め切られたとのこと。
他のテーブルは一か所に集約されて開催されていたのですが、我々のテーブルは人が入りきらず、別室で開催する形になりました^ ^
さて、今日、私からは2014年に”社会的インパクト投資市場の拡大と成熟”を目指して発行したこちらのロードマップをご紹介しながら、この数年で産まれた世界と日本の変化をお話させて頂きました。
あれから4年。
その頃から比べると、見えている地平は圧倒的に変わりつつあります。
このロードマップを発行した頃は、
休眠預金活用推進法は成立していませんでしたし、
ソーシャルインパクトボンドもありませんでした。
本格的なベンチャーフィランソロピーは産声を上げたばかりでしたし、
社会的インパクト評価も議論がまだ始まっていませんでした。
それを考えると隔世の感があります。
この先は、例えば、
資金需要側(社会的企業・一般企業・NPOなど)を発掘、場合によっては担い手そのものを形成していくこと
(その際には経営支援やコレクティブインパクト志向の案件組成能力は欠かせません)
より社会的な影響力のある投資家がコミュニティ投資・社会的投資に参画していくこと
(金融機関を含みます。社会的インパクト投資を我が事だと感じる大口の資金提供者の存在は大切なので)
社会的インパクト評価の実例と人材の蓄積や
社会的インパクト投資の実例(トライ&エラー)の共有を可能とする仕組みづくり
などなどが大切になっていくと感じています。
2020年まであと2年と少し。
2020年を超えて、社会的投資市場が今の少なくとも10倍になるように。
2016年の社会的投資市場規模は337億円でした。まずはこれの10倍を目指したいところ。
自分にできることを一つずつ、頑張っていきたいと思います。
セッションをご一緒して下さった皆さん、ありがとうございました!
そして素敵な場をセットアップして下さったETIC.の皆さん、お疲れ様でした!