コミュニティ財団 “コレクティブインパクト”を軸に研修会、でしたよー。
■佐賀にて研修会
佐賀にて、全国コミュニティ財団協会の研修会、でした。
春から始まったこの研修会、今回は第4回にあたります。
今回のホスト役は、公益財団法人佐賀未来創造基金さん。
佐賀駅前からほど近い、コミュニティカフェTOJIN茶屋さんの二階の会議スペースをお借りしての開催でした。
ちなみにわたくしは、全国コミュニティ財団協会が進める「コレクティブ・インパクトの実証事業」について、伴走者としてお手伝いしています。そんな訳で今回は佐賀にお邪魔。
■今回の研修会
実証事業では、全体設計や各地のモデル事業の実行サポート、などなどをお手伝い。
この研修会のコンテンツも、コミュニティ財団協会の中核の方と一緒に検討させて貰っています。
午前中は、全体研修に先立って開催された、九州ブロックの会議に同席させて頂きました。
〈九州ブロック会議の様子〉
午後からは、みっちり3時間、
・コレクティブインパクトを深化させる上での論点整理
・各地の実証事業の状況についてのアップデート
・問題構造分析の方法論
について、コミュニティ財団のスタッフ・役員(あるいはその候補)の皆さんとワークをしてきました。
■今日の肝
今日の研修会の肝はこれ。
コレクティブインパクトを、コミュニティ財団として深化させる際に、どんなステップを踏むべきか、整理したものです。
こちら、元々はpublico山元さんが前回の研修会の際に書き起こして下さったもの。研修では、少し精緻化や意味づけなどをしながら、検討素材の柱として位置づけました。
水色の部分=3段目は、仮説構築に至る前段階
紫色の部分=4段目は、実際の事業や活動を推進する段階
と位置付けられます。
もちろん、センスと嗅覚で、「ソリューションの設計」をいきなりできてしまう人や組織もいるけれど、今回はあえて、その前段階を丁寧に踏みましょう、ということで、モデル事業を進めています。
理由は、
・モデル事業そのものを、コミュニティ財団としてのキャパシティ・ビルディングを意識した設計とすること
・課題をとらえる力量を身に着けることが、コミュニティ財団として、課題解決に取り組める範疇を広げるのではないかと思っていること、
・またそのスキルは比較的汎用可能性があると感じていること、などにあります。
■研修会で議論してみて
改めて、
・当事者の状況把握
・問題構造分析
・プレイヤーのマッピング
は、「課題解決の打ち手」を考える上で必須だなぁ、と。
そしてそれは、
・大づかみに把握出来るセンスも
・しつこく粘り強く調べられる根気と
その両方があって把握出来るものだと改めて思ったわけです。
■伴走者として感じたこと
伴走者として、各地の実証事業を間近で見せて頂いて、スタッフの皆さんが一皮剥けた瞬間に、今年度でも二度ほど、立ち会うことができました。
その度に、伴走者冥利につきるなぁと思うわけです。
ぐっと考えて、アクションリサーチも含めてしっかり調べるからこそ、仮説が見えてくるわけで。
(0→1を考える時間はとても苦しい。が、脳内がひっくり返るくらい考えないと、出てこないんですよね、仮説って。)
そしてPDCAを回すから、仮説や打ち手がブラッシュアップされていくんですよね。
私たち伴走者の役目は、そのPDCAを「これが皆さんが踏むべきPDCAですよ」と言ってお伝えし、安心して試行錯誤出来る環境を整えることなんじゃないか。そんなことを思いながら、研修会を進めていました。
もちろん、時にそのPDCAは、伴走者の想像を超える展開を見せることもあるけれど、それもまた面白く。
■コレクティブインパクトと課題把握&仮説構築力
「コレクティブインパクト」という海外から来た用語。課題解決をマルチセクターで進める方法論を考える意味で、とても魅力的な概念です。
しかし恐らくその前提として、課題の把握や解決の仮説構築力が試されている。
だってコレクティブインパクトの肝と言われる5つの要素は、課題の把握力や仮説構築力なしには成立し得ないから。きっとそれがなければ相互にどんな関係性をとり結ぶべきかはおろか、とり結ぶ相手すらわからない。
だからこそ、その力量形成や切磋琢磨が出来る場は、とても貴重だなぁと、改めて思いました。
そしてその場づくりをお手伝いさせて貰えるのはとても有難いこと。
そんなことを思った研修会、でした。
写真は研修会前のお昼ゴハン休憩の様子。(これで半分くらい?かな?)
佐賀名物のシシリアンライス、美味しかったですよ。佐賀駅前に行かれた方は是非TOJIN茶屋へ!
ご参加された皆様、お疲れ様でした!