まちづくりを支える生態系をつくる -世田谷まちづくりファンド キラ星のこと
ブログ開設の目的のひとつは、「自分が普段やっていること、試みていること、大切にしていることを伝えよう」です。
ということで、プロフィール欄に書いてある自分が関わっていることを、折に触れて言葉にしていってみたいと思います。
まずは「世田谷まちづくりファンド」と「キラ星」のこと。
世田谷まちづくりファンドは、1992年に始まりました。
「まちづくり」を冠したコミュニティファンドとしては、全国の”超”先駆け事例です。私が知っている限り、公益信託を活用した仕組みとしては、日本で最初のまちづくりファンドだと思う。
http://www.setagayatm.or.jp/trust/fund/outline.html
その歴史や凄さについては、いろんな本も出ているし、研究もされているのでここでは割愛するとして。
私は縁あって、2013年春から、このファンドの運営委員にお声がけ頂きました。
市民ファンドやまちづくりに仕事を通じて関わりがあったこと、実際のNPOやまちづくりの活動をしていたこと、世田谷の端っこに住んでいたことから、当時の運営委員の何人からご推薦を頂いたようです。
運営委員に就任してみて、世田谷まちづくりファンドが歴史の深さと耕してきた層の厚さに感動しました。
同時に、ちょっと新しいこともやりたいな、必要だな、とも思いました。
それで当時の運営委員有志で検討を始めたのが、
「公益信託世田谷まちづくりファンド キラ星応援コミュニティ部門」
http://www.google.co.jp/url〜sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&ved=0ahUKEwj58-LrooXKAhXmH6YKHdEtDDMQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fwww.setagaya-fund.net%2F&usg=AFQjCNElu-dPT2RfH0o1tbMaO-1Uo7wojQ&sig2=caB0QLCb3DvnWr9p2KzOKA
その特徴をひと言で言えば、チャレンジャー(助成先ですね)に伴走するメンターが、プロボノとして活動を応援し、関わること。
過去には東急電鉄さんにこんなインタビューもして頂きました。
http://www.tokyuensen.com/special/feature/detail80/
部門設立にあたっては、1年を超える時間をかけました。
ギャザリングの様子はこちら。
http://www.setagaya-fund.net/gathering
https://www.youtube.com/watch〜v=5t4h5SXwVfE
のべ200名を超える、区内外の方々が、まだ始まってもいない取組み(「やりたいけどどうしよう?」を考える時間)のために集まってくださったのでした。
今思いだしても、大変だったけど楽しかったなあ、これ。
部門を始めるにあたって、世田谷の特徴ってなんだろう、と考えました。
この部門に関連しては、つぎの3つがポイントかなあと。
ひとつめ、世田谷まちづくりファンドをはじめとする、数々のコミュニティ活動支援で育てられてきた土壌があること。
毎年の審査会で思うけれど、こんなにたくさんの人たちが、自分で手をあげて、まちに対するアクションをしていることに感動します。だって、1年間で60以上の団体が応募してくださるのです。
ふたつめ、「世田谷」というキーワードに引っかかるセンサーを持つ人がとても多いということ。
私は過去山梨県に住んでいましたが、これって山梨県の人口より多い。
(ちなみに2015年の人口ランキング、40位の和歌山県は96万人、41位の山梨県は83万4千人、42位の佐賀県は82万9千人だって。)
つまり「世田谷」のことを自分事と考えるポテンシャルを持つ人の絶対数がもの凄く多い。ぎっしり並んだ住宅街に目眩を覚えることもありますが、だて密集して住んでない、笑。
みっつめ、住宅街だから、都心に通う会社員がとても多いということ。
そういう人たちはよっぽどのことがない限り、自分で何か活動を始めるほどの強い衝動に出会うことは少ない。長時間労働の日本です。東京に住んでれば何は無くとも忙しい。でもそういう人ほど、「ほっとけない」から始めたアクションを応援するスキルは豊富だったりする。
だから、こういう人たちがまちのことに関わる機会を作っていきたい、そう思ってつくったのが、この部門です。