新潟で、「コレクティブ・インパクト」を考える。
前回の記事でupした新潟訪問。(前回記事はこちらhttp://blog.livedoor.jp/mizutanieri/archives/14566559.html)
午後は新潟NPO協会&新潟県主催の、「多様な主体による協働フォーラム」に登壇しました。
■午後のテーマは「コレクティブ・インパクト」
このテーマであればこそ、一方的な講義では、、、ということで、主催者と事前にあれこれお打ち合わせを。結果こんな流れでお話ししました。
冒頭では、新潟NPO協会の
石本さんにお力をお借りし、私と2人でフォーラムのテーマを「解題」をする形式。
2人のトークセッション形式で、「コレクティブ・インパクト」の基礎的な考え方や
「協働」「協創」の意味を解きほぐしました。
中盤では3名の事例発表者が登場。
みなみらいプロジェクト 本間さんは、新潟市南区でアートを生かしたまちづくりを実践
(https://www.facebook.com/minamirai.project/)
「協働」「協創」の意味を解きほぐしました。
中盤では3名の事例発表者が登場。
みなみらいプロジェクト 本間さんは、新潟市南区でアートを生かしたまちづくりを実践
(https://www.facebook.com/minamirai.project/)
株式会社BAUHAUS 肥田野さんは、障がい者アートレンタル事業を展開されています。
(http://www.bauhaus-niigata.co.jp/)
教員サポートsmileウインズ 小川さんは、31年間務めた小学校教員の経歴を活かして、小学校を主として学校教育をサポートするプロジェクトを立ち上げられました。
(http://www.smilewinds.net/)
事例発表者のお話を聞きながら、参加者の方たちにはどんどん、質問・感想を挙げて頂きました。
これがでるは出るわ。みるみる、ポストイットの山が。
後半のパネルディスカッションは、事例発表者の皆さんと一緒に、「コレクティブ・インパクトとは何か」を咀嚼し、皆さんと共通理解を探っていく、というスタイルをとりました。
挙げて頂いたポストイットは私の手元で集約、時間の許す限り、事例発表者に質問を投げさせていただきながら、
・その取り組みを進める上で、コレクティブ・インパクトという観点から考えなければならないポイントは何か、
・それにどんな意味があるのか
・留意しなければならないことはなにか
などを掘り下げていきました。
〈前のスライドに質問を集約させながら、パネルディスカッションを実施〉
こういう形式で開催すると、事前に配布した資料すべてを説明できるわけではないですし、その場でのこちらのレスポンス力や消化力が求められるので、コーディネーター側としてトライする方はどきどきします。
(しかも今回は、私にとって事例発表者の皆さまは全員が初対面でしたし。)
ですが、結果を振り返ってみると、私自身も「コレクティブインパクトを構成する5つの要素」がより腑に落ちた気がします。
〈ご発表下さったお三方〉
〈コレクティブ・インパクトといえば、この5つの要素。私の落書き付きでスミマセン。。〉
例えばコレクティブ・インパクトの要素の筆頭に挙げられる「1:共通アジェンダの設定」。
これは文字通り
「解決を試みるアジェンダを、複数の組織(そしてそれは多くの場合マルチセクターである)間で持つ」ということを意味します。
書くのは簡単、しかしたいていの場合、このスタートに立つことは容易ではありません。なぜならば、立ち位置によって、見えている世界が異なるから。
フォーラムでは実際、発表者の皆さまから、その前の事例発表の中で、どんな試行錯誤があったのかをお話し頂きました。ですのでディスカッションでは、その試行錯誤の過程が「共通アジェンダの構築」に、具体的にどう寄与しているか、会場の皆さまと共通理解を構築していくよう試みました。
その他にも
「2:評価システム」について、
・実際どう取り組もうとしているのか
・誰が主体となるのか
・その時にどう周囲を巻き込んでいくのか
といったことや、
「4:継続的なコミュニケーション」について、
例えば企業、例えば教育委員会(注 事例発表者はそれぞれ、この2つに上手にアプローチしていたのでした)とどう継続的な関係性を結んでいったのか、
といったあたりを掘り下げていきました。
〈登壇者の皆さまとのディスカッション〉
「コレクティブ・インパクト」そのものは、魅力的な概念。
しかし食べてみて、栄養にできるのか、それとも消化不良を起こすのか、は、おそらくそのアイデアを頭の片隅、あるいは引き出しの中に入れておきつつ、具体をやってみて、はじめて判断できるものかな、と。
しかし食べてみて、栄養にできるのか、それとも消化不良を起こすのか、は、おそらくそのアイデアを頭の片隅、あるいは引き出しの中に入れておきつつ、具体をやってみて、はじめて判断できるものかな、と。
照らし合わせて、使えるかどうか考えるのは、現場の皆さまであるわけですが、
これだけスポットライトが当たっているのは、何か理由があるのだと思います。
今回のフォーラムを通じて、現場での良い試行錯誤には、やはり共通する何かがあるのだと感じました。
「コレクティブ・インパクト」理由を考えながら、日本的な文脈に照らした時に何を見出せるのか、私なりにも引き続き考えたいな、と思いました。
ご参加下さった新潟の皆さま、また準備はもちろん、懇親会まで終日アテンドして下さった新潟NPO協会の皆さま、ありがとうございました!
2016年12月20日 | Posted in 過去ブログからの移行記事(2017年3月以前) | | Comments Closed